第6章~西国に覇を唱えし者共~

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先鋒の宍戸隊だけではない。 尼子軍から単騎で出て来た、剛志の姿は、毛利軍全体で注視していた。 毛利軍、小早川隆景本隊でも、尼子軍から単騎で出て来た、剛志の姿を捉えていた。 『何故か…?』 そう隆景は、そう言い思慮を始める。 (単騎で出て来るとは…?) そう隆景は思慮。 (単騎…!!) そして隆景はある事を思い出す。 『まずいッ!!』 そう声を発して隆景は、慌てて全軍に下知する。 『あの単騎で出て来たのは龍神の化身であるッ!!隆家殿に距離を取る様に伝えよッ!!更に全軍を後退させるッ!!』 そう隆景は下知して、隆景本隊から、各隊へ伝令が駆け出す。 だが…。 時既に遅かった。 先鋒の宍戸隊1000は、尼子軍から単騎で出て来た、剛志を囲み出していた。 これに剛志は。 『愚かな…』 と不敵な笑みを浮かべると、手にする龍神の太刀を、自分を囲む宍戸隊全体を斬る形で、大きく振ったのである。 剛志が龍神の太刀を大きく振ると、凄まじく切れ味鋭い風が、宍戸隊を襲い、 剛志の振るった龍神の太刀によって、一瞬で宍戸隆家と宍戸隊の将兵は、もの言わぬ遺骸に姿を変えていた。
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