第6章~西国に覇を唱えし者共~

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剛志が、経久へ戦の勝利報告を終えて、洞光寺から月山富田城へ戻ろうと、洞光寺門前まで来たところ、門前に従者を従えた竹中半兵衛が、剛志が出て来るのを待っていた。 そして半兵衛は、剛志が洞光寺門前に出て来た剛志へ、声をかける。 『やはりここでしたか』 そう声をかけられた剛志は。 『半兵衛殿の織田の領内に向かわれるのですね』 と半兵衛に話しかけ、半兵衛に従う従者を見て。 『重定殿と隆重殿は連れて行かないのですか?』 と剛志は尋ねた。 半兵衛の従者を見ると、半兵衛の従兄弟の重定と隆重兄弟の姿はなく、半兵衛の従者は、伊藤治右衛門と竹中善左衛門、彦十郎の3名のみであった。 剛志の質問に半兵衛は。 『重定と隆重には尼子家において軍制改革と内政改革のお手伝いが残っているので。そのため月山富田城に残って貰う事にしました』 とこたえ、半兵衛は更に続ける。 『毛利軍との剛志殿の戦いぶりを拝見させて貰いましたが…。龍神の化身の力は凄まじ過ぎます。戦ではなく一方的な殺戮…。正直に申しますが剛志殿の力は脅威であり敵にしたくない』 と半兵衛は言った。
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