序章~七難八苦の瓦全の道~

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鹿之介たち勝久を擁立して尼子再興を画策する者共3000が籠る上月城…。 対する毛利軍は…。 太平山に吉川元春が2万3000。 大亀山に小早川隆景が2万8000。 川筋高地に宇喜多直家が1万。 この他に毛利水軍の浦宗勝・児玉元助らが率いる700隻・5000からなる水軍で、播磨灘に展開して海上を封鎖。 総動員兵力は10万1000程、この内の輝元本隊は備中高松城に駐留。 水軍を除く6万1000が下向して、4月18日には早くも、上月城攻略の配置についていた。 一方の織田軍も信長の命で嫡男信忠を総大将とする援軍を播磨へ向かわせた。 織田軍の総動員兵力は播磨国人衆を含めて7万2000。 この内、半数以上の4万2000が別所長治1万が籠る三木城の抑えとして、東播磨周辺に止まり…。 上月城付近には高倉山の羽柴秀吉が1万7000。 小犬丸に佐久間信盛・荒木村重ら1万3000。 合計で3万の軍勢であるが…。 実質、羽柴秀吉が直接に命令できるのは、高倉山に布陣した1万7000のみである。 上月城に籠る鹿之介たち尼子一党にとって、風前の灯といえる状況である。
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