◆ 恋をした ◆

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ティターニア 「ああ、一目見たときから  いつもと違うこの気持ちを、  なんと表現したらいいか…!  胸を締め付けられ、  忘れられないこの気持ち。  満月を眺めていた翌日に  三日月へと姿を変えて  私の反応を楽しんでいるの?  違うなら、どうして。  どうして、私に会いに  来てくださらないの。  ああ、教えてヘレナ。  私は、どうしたら……!」 ヘレナ 「ティターニア様、  どうか落ち着いてください。  きっと城を抜け出すには、  百人の兵の目を  誤魔化さなければ  なりません。  ティターニア様が思うより、  ここへ目を盗み、耳を隠し、  来るのは大変なのです。」 ティターニア 「────……そう。  そうよね。私がただ、  待っていたいと願うから  いけないんだわ。」 ヘレナ 「お分かりですか。」 ティターニア 「ねえヘレナ。力を  貸してほしいの!」 ヘレナ 「はい。なんでしょう?」 ティターニア 「私が会いに行きたいわ。  どうすれば、行けるかしら?」 ヘレナ 「…………は?」 ティターニア 「私は、私の相手を、  自ら探したいの!  力を貸して!」 ヘレナ 「正気ですか、ティターニア様  ティターニア様は貴族。  このような戯れは  許されない行為で  ございます。 」 ティターニア 「それならば、ヘレナ。  見逃して。  私は、この気持ちを、  どうすることも  出来ないの。」 ヘレナ 「ティターニア様……」
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