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「お・・・きた・・・さ・・・!」
「しばらく黙ってて。見つかったら怒られちゃうよ?」
「んっ・・・・・・!」
桜は必死で言葉を発しようとするが、沖田に唇を塞がれてしまう
それどころか、口付けはさらに深くなった
(沖田さん・・・? この人は本当に沖田さんなの・・・? いつもの沖田さんは、もっと優しくて・・・
今の沖田さんは・・・すごく艶っぽい・・・)
「んっ・・・。 はぁ・・・んっ・・・!」
「あっ・・・! ふぁ・・・」
沖田は時々、大きく息を吐くときがある。
そのときは、さらに深い口付けをする合図だ
口付けは長く続き、いつ終わるかわからないほどになっていた
沖田は桜の息が苦しくなった時を見計らって、角度を変え、桜に一息吐かせてから、さらに桜の唇の奥へと入っていった
* * * * * * * * * * *
「ん・・・はぁ・・・。 どう? 落ち着いた?」
「落ち着くも何も・・・こんな・・・」
沖田は微笑を浮かべながら、唇を離し桜の髪をなでる
「びっくりした? でも、これで僕が優しくないってわかったでしょ?」
「え・・・?」
沖田は変わらず、微笑を浮かべ話し続ける
「僕は優しくなんか無い。思ったまま、欲しいと思ったものを求めて、自分のものにする。
今僕が一番欲しいのは君。ね? 僕の勘違いなんかじゃないし、逆に危ないのは君だよ?」
「沖田さん・・・」
普通ならば、怯えるところなのだろう。
しかし、不思議と桜はとても暖かく感じた
沖田は自分を受け入れてくれる
沖田は自分を心から愛してくれる
そう桜は感じていた
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