仲間の裏切り、二人の距離

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* * * * * * * * * * * * * * * 『じゃあ、今の新撰組の幹部たちは全部で十五人なんですね・・・?』 闇の中にまだ幼い女子の声が響く 『はい。局長、副長、総長を合わせて計十五名です』 続けて聞こえたのはまだ若い男性の声 女子は微笑を浮かべ、男に話す 『よくやってくれました。・・・・・・それにしても、仲間を売るなんて・・・あなたはひどい人間ですね。 ‘山南さん’』 『すべては美麗様のため・・・。あのような者達は仲間などではございません』 山南とは京に上がったときからずっと新撰組の仲間だった人間だ。 まるで、実の兄のように皆に接する彼は皆から慕われていた。 しかし、彼は今美麗の前で跪いている。 『まぁ・・・。 本当にひどいお人ですね。 これからもお願いしますね、新撰組の‘間者’として』 『はっ!』 そういうと、山南は美麗の下を去った。 美麗は微笑を崩さずに、後ろの影に向かって話す 『話は聞いていましたよね・・・? 頼みましたよ、以蔵』 『・・・御意』
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