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岡田は小さく呟くと、すぐに闇の中に消えていった
美麗は微笑をたたえたまま、小さく喉を鳴らした
『ふふふ・・・あはははは・・・。本当に馬鹿みたい。以蔵も山南も、あんなバカ正直に従っちゃって・・・。
やっぱり、私の能力は衰えていない。 これさえあれば、桜を殺せる・・・!』
美麗の目に狂気が宿る それは収まるところを知らず、徐々に強くなってゆく
いつしか笑い声は収まり、美麗の姿も見えなくなった
* * * * * * * * * * * * * *
「・・・・・・どうしよう・・・」
あれから二日――
衰えていた体力は復活し、隊内の雰囲気もどこかよくなってきた今日この頃
桜はひどく思い悩んでいた
「うう・・・沖田さんにどんな顔して合えば・・?」
あの夜からどこか沖田の態度が余所余所しい
話しかけても態度がそっけないし、どこか桜を避けているようだった
「やっぱり図々しかったのかな・・・? 私なんかが、沖田さんと・・・」
「総司がどうしたんだ?」
「きゃっ!」
ふいに後ろから聞こえた声に驚き、あわてて振り返るとそこには原田と藤堂がいた
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