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かくして連れて行かれたのは、学園の正門のあたりだった
物々しく(無駄に)大きな門は、吹雪で雪をかぶり、凍てついていた
なんでもこの門は、先代創始者が無理を言って知り合いの建築家に頼んで作ったらしい
きっと先代は形から入るタイプに違いない
中学校の時には中点連結定理とかいうそれっぽい名前の定理を見てテンションを上げたものだろう、うん、間違いない
「クロ、こっちだ!」
フランは正門の脇の通用口から外へ出る
雪は深く積もっており、非常に歩きづらい
「おいおい、どこまで行くんだよ」
「大丈夫、ここまでだ。こいつを運ぶのを手伝ってくれ」
そこに横たわっていたのは中学生か高校生くらいの少女だった
彼女は雪の上にうつ伏せに倒れていて、目を閉じている
背中に積もる雪から、倒れてからそんなに経っていないようであることは分かる
「おい!!こいつ……」
「あぁ、そっちを頼む!」
死んでいないといいのだが……
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