行けばいいんだろ?

2/7
前へ
/26ページ
次へ
「呼んだかぁゼウス」 真っ白な宮殿の中、男の声が響く 地面から天井まで、大きな柱が直線上に幾つも並んでいるその先に 白銀の短髪で整った顔、綺麗な白い布が全身を包み ゼウスは腕を組んで待っていた。 近くにある、金や宝石など豪華な装飾の玉座に座り直し 右肘をついて困った顔になり 「ちょっと遅い  人間の時間で計算すると50年ぐらい経ってるんですけど!  ま、ここ神界だと大したことないけどな  ところでミカヅチ、右腕にトライバルのボディーアート入っちゃってますけど  それどうするの?死ぬの?」 正確には右胸から右の指先までトライバルの模様が腕に巻きついている感じだ。 ちなみにミカヅチは肩まである黒の長髪で 綺麗な紫色の瞳、わりと細身ではあるが筋肉は適度についている 顔立ちも整っており凛々しさを感じる 性格の面では結構めんどくさがりな性格だ。 「わりぃ、鍛錬してたら面白い能力発見しちゃってさ  気づいたら右腕がアートになってたわ  んで、何の用だよ!用事があるならこっちまで転移してこればよかったのに  見つけるのなんて簡単だろ?」 ミカヅチはこの50年、寝る間も惜しんで武を極めようと鍛錬に励んでいた。 そう、得意な科目「戦闘」趣味「戦闘」死ぬ前にやりたい事「戦闘」と本人談 1対1の対決では過去2300年は負けを知らない 「転移して戦闘バカ(ドォゴッ)ミカヅチさんの鍛錬と言う名の殺し合いに  お付き合いしなければいけないと思いまして、転移は止めました。」 「あっそ」 「はい、といあえず用件を言います」 「『冥界』と戦争か?今けっこう冥王とは仲良いだろ・・・」 「違いますミカヅチさん、先読みして間違えるとは恥ずかしいですね・・・  大変申し訳ございません!  コホン、人間界に行って下さい。簡単に言うと天使と悪魔、それから人間の動向調査です」 「・・・・は?」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加