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シャキーン――――!
鋏はついに彼女の長くて美しい髪を切り落とした。
そう、それが自分の意志。
彼女自身の覚悟であり、決意でもある。
今までの自分と決別し、新しい自分と共に一歩を踏み出す為に。
「____。貴女の無念は私が晴らして見せるわ…。貴女を嘘の言葉で傷付けたあの女に天罰を与える為に……。」
ある友人の名前を出しながら、誓いの言葉を紡いだ。
彼女はそれから無心になりながら自分の髪を鋏で一束ずつ切り続けた―――。
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