第一章

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「ふわぁぁぁぁ……ねみぃ……。」 目の前には青く高い空と白い雲。 風が頬をそっと撫でた。 3年前。 俺は死んだ。 居眠り運転をしていたトラックにぶつかったらしい。 アイツが隣にいたってのに、カッコ悪い死に方するなんてな。 アイツとは、 同い年で、 家は隣で、 親同士が高校からの親友。 つまり、典型的な幼なじみってヤツだ。 ふわり。 下から風が吹き、俺の髪を軽く持ち上げた。 もう3年がたつのか。 アイツはもう俺の知ってるアイツじゃないのだろう。 アイツは俺の事を覚えているだろうか。 ――――――あの約束を忘れてはいないだろうか。 「……約束守れねーなんて最低だ俺。」 「ホントだよネ。」 ばっ、と振り切ると視界にいたのは1人の青年。 ニコニコと嘘臭い笑顔を張り付ける優男。 .
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