神でも人でもないならば

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ツバキがそれに気づいてか口を開いた。 「こっちにいるのは君達神機使いをサポートするやつらだ。自己紹介を頼む」 姫神は4人の方へ体を向けてエントランスでしたような、素っ気ない挨拶をした。 姫神の自己紹介が終わると今度は4人の番になるわけで。一番端の初老の男性から自己紹介を始めた。 「やぁ、ようこそ極東支部へ。私はペイラー・榊。ラボラトリに居ることが多いから、暇になったら会いに来てくれ。君は実に興味深いからね」 眼鏡をかけ白髪混じりの頭の頭をした榊。下がった目尻、上がった口角、胡散臭い印象を受けたが姫神を笑顔で迎えてくれた。 「私は雨宮サクヤ。医療班として、医務室に居ることが多いわ。怪我したら遠慮なく来てちょうだい」 第4部隊のマリーほどではないが露出度の高めの服。その上に白衣を羽織っている。白衣の胸ポケットには眼鏡も入っていることが確認できる。 「雨宮って……ツバキさんと同じですけど姉妹とかですか……?」 姫神が疑問を口にする。同じ名字に違和感を持ったようだ。この質問にサクヤが答えた 「ええ、姉妹よ。ツバキさんはお姉さんなの。義理のね」 「は、はぁ」 分かっていないような反応の姫神に笑いをこらえることができなくなった者が何人か吹き出してしまう。 「ちゃんと教えてやれ、サクヤ」 「はい。お義姉さん」 と言うとツバキは、ここではツバキで呼べと言ってるだろと文句を言うものも嬉しそうである。 サクヤは左の薬指を見せた。そこには、銀色に輝くきれいな指輪がされていた。
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