神でも人でもないならば

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そこで姫神は気づいた。今まであった中でもう一人、『雨宮』と名乗った人物がいたことを 「支部長の……」 「そうよ」 と笑顔で肯定する。幸せそうな顔を見ると生活は上手くいってる事が伺えた。 和やかな雰囲気で進む中、タンクトップ姿の女性の番になった。 「私は楠リッカ。技術班所属で君たちの神機の整備を担当しているよ。君の神機を見るとさ、すごい傷の後が少ないね。接近戦用の旧型なのによくここまで傷を付けてないね。あ、でも盾の損傷は激しいからなるべく盾を使わないように仕事をするんだよ!」 タンクトップというこれまたラフな格好に、遮光性のゴーグル。そして油でこすったような跡の服や顔を見ると、なるほど整備士というのが分かる。 そして最後、胸元が強調された白いスーツに後ろで結んだ髪の毛、赤い眼鏡をした女性は喋り始めた。 「新リーダーさん初めまして。私は第4部隊専属のオペレーターの森宮ユリです。これからよろしくお願いいたします」 専属オペレーター。 そう、第4部隊は遊撃班のため正規の班とは違う場所、違う時間、違う動きをしなければならない。そのため、専属のオペレーターが就くことになっているのだ。 ユリは深く頭を下げる。見た目どうり真面目できちっと仕事をこなしそうだ。 そして、その場にいる全員の挨拶が終わると、ツバキが先ほどとは違い号令のような、全員に確かめさせるような声で 「よし。いいかお前ら。私たちは最後の希望だ。誰一人として欠けることは許さんからな」 と言った。姫神は全員の挨拶が終わったのを見計らい聞きたいことがあったので、その機を伺っていた。
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