神でも人でもないならば

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「失礼します」 突如としてあらわれ世界を喰らうアラガミ。そのアラガミに対する唯一の対抗手段であるゴッドイーターと呼ばれる者たちを統率する組織。通称『フェンリル』その極東支部の支部長室に少年は入って行った。 「おお、よく来たな。長旅ご苦労さん。どうだ?久々に母国に帰ってきた気持ちは?」 質素な部屋。床に転がるお酒の缶。少年の目の前にはデスクと椅子に腰かける人が一人。老齢とは言わないまでもなかなか良い歳のおじさんである 「まあそう硬くなるなって。俺はこのフェンリル極東支部支部長の『雨宮リンドウ』だよろしく頼む」 挨拶する支部長――リンドウは慣れない手つきでパソコンを操作する。少年についての資料を引っ張り上げたいみたいだ。 「ふむ。写真で見るよりもイケメンだなー。ここに来る前は……東アジア支部に居たのか。年齢は18と。ははっ、あいつが新人だった頃を思い出すな」 資料をを見ながら過去の思い出へと浸るリンドウ。痺れを切らした少年は口を開く。 「あの、俺の……能力のことなんですけど」
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