神でも人でもないならば

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すると一遍。真面目な顔付きになって少年のほうを見つめるリンドウ 「そのことに関しては心配ない。お前のような奴にこの 極東支部は『前例』がある。なあに、心配すんな。お前が何かしでかしても平気さ。ここには優秀な奴等が揃っている。その代り気を引き締めねーとダメだぜ。極東は激戦区だ。昔俺も現役だった頃新人どもに言ってたっけな。死にそうになったら逃げろ。そんで――」 「詳しい概要説明を……お願いします」 話が脱線しそうなのを感じて説明を促す少年。リンドウは、昔ばなしばっかしたがるような年寄りになったか。とショックは多少受けていながらも、その白髪交じりの頭をかきながら言った。 「まあ、概要も何もないけどな。さっきも言ったとうり極東は激戦区だ。すでに安全と言えるのはフェンリルと居住地区ぐらいだろ。お前にはアラガミ討伐に努めてもらいたい。配属は………第4部隊。主に遊撃隊として活躍する部隊だ。そこの部隊長に就任してもらう」 「いきなりリーダーですか」 「ああ悪いがな。前任のリーダーはもうこの世にはいねぇ。あの荒くれ者をうまく統率してたっけな。おっと、また昔話にそれそうだったぜ。あぶねぇ、あぶねぇ」 第4部隊。リーダー。 いきなり移動を通知されたと思ったらリーダー就任のためか。この力が露見したのかと思った。東アジアでは何人かにばれてたかも知れないしな。少年は思った。 「まあ、実力は折り紙つきだ。ただちょっとばかし性格に癖のある奴等が揃ってるんだ。頼んだぜ、リーダー――姫神リン君」
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