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家の前につくと、ジオが鍵を出そうとポケットを漁った。
「私が出そうか?」
「いや、いいよ……ほら」
鍵を取りだし、扉の鍵を開けた。
音がしたからか中から狼の吠え声が聞こえる。ウルフがガウガウ鳴いているのだ。
扉を開けると、待ってましたとウルフが飛びかかってきた。
「ひゃ! もう、怖いってばー」
「ガウ!」
サラの顔をペロペロなめる。しっかり両肩に前足をかけて、サラから離れようとしない。
ジオがウルフを回収し、ようやくサラは解放された。
「うぅ、毎日大変だぁ……」
「顔、ベタベタだな」
ジオがサラの頬に手を当てた。ウルフが起こした被害が指先につく。
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