帽子の少年

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小手を翳しながら、なんとか目を開けることが出来た。 その眼に写ったのは眩しい太陽と、その光を背に受けて自らの翼をはためかせている魔鳥。 優雅に空を舞う姿は自由を象徴しているかのようだ。 俺は今自分がおかれた状況を把握しようと辺りを見渡す。  前方には見知らぬ森、後方には海、俺は機械の底に手をついて身体を起こし、地面に片足をつけて外に出た。 此処は海岸、だろうか。 『詳細は右のボタンを……詳細は右のボタンを……』 なんだこれは。 俺はそれをまじまじと見る。 俺が今まで生きてきた中で見たこともない物だ。
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