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---明石 沙緒里---
「ん……んぅ……」
外から遮断してあるはずの視界が、オレンジっぽい色を帯びた。
犯人は、カーテンの隙間からの太陽光だった。
「……。
朝、か……」
呟きながら、カーテンと窓を全開に。
春の陽気に、まだ残る冷気が心地良い。
「う……うぅ~ん……」
朝は必ず、外気に晒されながら伸びる。
あたしの毎日の日課だ。
「おはよう、沙緒里」
隣の部屋から、可愛らしい声がした。
「おはよ、千佳!」
彼女は、尾崎 千佳(オザキ チカ)。
この学生寮で、私の隣の部屋に住んでる私の親友。
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