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ならばどこかに光源が在り、勿論影も出来るはずである。
(影がないとはどういうことだろうか?)
彩斗が思案していると、不意に後ろから声を掛けられる。
「よっ!」
振り返った彩斗は声を掛けてきたソレを見て硬直する。
そこには彼の言葉では説明のしようがない何かが存在していた。
彩斗の数倍は大きい体。
数倍は大きい拳。
そして下半身は真黒な何かが、まるで陽炎のように揺らめいている。
得体のしれないソレはゆっくりと口を開く。
「驚く気持ちはわかるが、まぁ聞いとけ。お前はもう死んでいる」
「なっ!?」
突然の告白に彼は思わず口にする。
しかし、ソレはお構いなしに言葉を続ける。
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