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あの忌まわしい手紙を読んだせいか、美咲はあの日の夢を
見るようになっていた。
忘れさせてはくれないのね。
美咲はそう思った。
重い頭で体を起こしテレビのスイッチを押す。
すると、テレビから最近聞いた名前が耳に入った。
レポーター
『~あれから数日…今だに不明の柏木 優チャン。警察の必死な捜索にも関わらず今だに何の痕跡も発見されません。』
柏木?…優チャン?
柏木 雪乃には確か小学生の娘がいると手紙にあった。
まさか……………
そんな事あるのか…
だから、私に何度も連絡を入れてるのか?
でも、今の美咲には結局出来る事はない。
今出来る事と言えるのは…
それは自分の影を作らない事。
そんな事が何の助けになると言うのか…
関わりたくない。
でも…現実に
【影踏み】の犠牲者が出ている。
このまま死ぬまでこの部屋に
隠れてるつもり?
それでも結局【鬼】に捕まったら?
……………
でも…………怖い。
美咲は激しく動揺していた。
あの日以来終わりのないループの中にいた。
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