180人が本棚に入れています
本棚に追加
《影踏み前日》
『ねぇ~影踏みって本当に怖いのかな?』
『あぁ~深夜テレビでやってたヤツ?』
『う~ん、うちのママが危ないからやっちゃダメだって毎日言ってる』
『でも影踏みって昔からある遊びなんだよね』
『うん!うちのおばぁちゃんもやった事あるって話してた』
『ねぇ…やってみない?意外に都市伝説?平気みたいな?』
『かもね~大体テレビでやる位だから平気なんじゃん?!疲れて終わりみたいな?!』
『で…でも何かあったらマズイよ……』
『出たぁ~優の心配性~大丈夫だよ!子供が遊ぶ遊びだよ?』
『でも…ママが…』
『優ってさ~いつもママが決めた通りにしかやらないわけ?』
それを言われて優も少しむきになる。
『きょ…今日は塾で無理だから…明日…明日やらない?』
優は自ら【影踏み】を明日やると口にしたのだ。
『ママに叱られるじゃない!?』
聡美はバカにしたように笑った。
『まっ塾なら仕方ないか…じゃ明日ね』
そう笑うと聡美はかけて行った。
『聡美明日忘れてるよ~そんなヤツだもん』
そう言うと莉奈もバィと手を挙げて道を分かれた。
忘れてくれてると
いいんだけど…
大体ママが毎日影踏みだけは
やっちゃダメだって繰り返し言うから何が危ないかわからないけど恐くなっちゃっただけだし……
やっても何もなきゃ…バレないもんね…優はそう思った。
夕暮れ時
優の影がソッと動いた。誰にも気づかれずに
また、時が動きだそうとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!