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そんなに広いハズないのに…
走っても、走っても、異様な空間が続く…
優の頭には【振り向くな】
の言葉だけが、こだまする。
『ハァ…ハァ…もぅ…走れない…』
優はとぅとぅ校舎の壁にもたれかかった。
おそる、おそる来た道を見てみる。
しかし……
そこには誰もいない。
『…嘘…確かに誰かに追われてる感じがしたのに………』
優は直ぐ後ろに、確かに誰か…
何か……の気配を感じていた。
逃げきれた………
本当にそうだろうか?
そんな事を考えている
優の目に信じられない光景が飛込んできた。
優は思わず叫ぶ!!!
『莉奈!!!逃げて!!!逃げて!!!』
叫んだ。絶叫。
しかし…………
その願いは届かなかった……
それは想像を絶する光景だった。
優の見つめる先で莉奈が……………
黒い影……自分の影に無惨にも食べられている……
里菜が優を見つめる。
何か……呟いている。
『影?…莉奈…影が何なの!!!莉奈━─………』
優はもぅ動かない莉奈を見てそれ以上言葉を無くした。
何が今起きたのか…
何が起きてるのか…
莉奈は死んだ。
それだけが、わかる事。
あの黒い影………
あれは莉奈の影?でも…影が何で?
聡美は?………
影踏みを始めてから聡美を見ていない…
一気に不安が押し寄せた。
まさか…聡美も?考えたくない……でも今動き出す力がなかった。
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