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部屋の中から真っ白でふわふわした雪が降る庭を窓辺から見つめる少女
「晶(アキラ)寒くない?」
アキラと呼ばれた少女が声のした方に顔を向け…
「ん、大丈夫…」
そう返事すると再び窓の外を見つめる
それに対し、そっか…と小さく呟くと、暖かな炎がパチパチと音を立てる暖炉の近くにある椅子に腰掛ける少年
「晶(ショウ)は…」
いまだに窓の外を見つめながらアキラが少年……
ショウの名前を呼ぶ
「ん?」
ショウは手に持っていたマグカップをテーブルに置き
アキラの声に耳を傾ける
「ショウは、寒くないか?」
アキラの言葉を聞き
一瞬きょとんと目を丸くしたが
すぐに、クスリと笑うと
「大丈夫だよ」
とアキラに笑顔を向けながら答える
相変わらず、窓の方ばかりみているアキラだが
窓に映ったショウの笑顔はちゃんと見えたようで
少し頬を緩める
「さてと!」
次の瞬間
いきなり立ち上がったアキラは
勢い良く振り返ると、いつものニヤリとした笑顔で
「ボクもココア飲もうかな♪」
なんて…
そんな双子の兄妹を毛布に包まりながら優しい目をした猫の隗(カイ)が微笑ましそうに見つめる
だが、やがて
眠くなったのか
大きな欠伸を一つすると
幸せそうに夢の世界へ
夢の中でもきっと幸せなのでしょう
だって、とっても嬉しそうなのだから
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