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後輩は、笑顔で穴から出て行った。人間を埋める、といっても、そうそう信用する奴なんていない。冗談で言っていると思っているのだろう。
数分とかからないうちにハシゴが下ろされて来た。穴の深さは胸の辺りまでになっている。
ゆっくりとハシゴを使って(といってもまだほんの二、三段だが)降りて来た後輩は、奮起したように再びスコップを取り上げて、
「さあ、続けましょうか!」
と、やけに元気な声で言ったのだった……。
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