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その目に、ああ、とため息をつく。
そうだった、このひとは、こんなにも優しいひとだったんだ。
「だから、一緒に頑張りましょうよ!俺も署名とか集めるし、なんなら隊長として旦那様に直談判してもいい!……ユ、ユニフィア様が悲しむ顔なんて、見たくないんですよ!」
こんな台詞は言いなれてないからか、オズワルドの顔は夜目でもわかるほどに真っ赤だ。
さっきオズワルドは私が居場所だといってくれたけれど、きっと私の居場所も隊の皆で――オズワルド、なんだろう。
きゅ、とオズワルドの服の裾を握って、涙を見られないように俯く。
こんなときになんて言っていいか、わからなかった。
「……あー、ユニフィア様」
「……なん、ですか?」
「……先に無礼を、詫びておきます」
オズワルドのことばが理解できなくて顔を上げようすると、私の頭に暖かい感触が広がる。
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