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「愛でも平和でもなんでもいいけどさ、もう少しシャキッとしなさいよ。
そんなことだから舐められんのよ!」
明日香が不意に俺の腕を離した。
ああ、なるほど。
いつの間にか上級生の教室の真前に俺たちはいた。
恐らく上級生であろう周りの学生もこちらを怪訝そうに睨んでいる。
「で、誰がアンタに喧嘩売ったわけ?」
「喧嘩なんて売られていないんだが」
「なに言ってんのよ!情けないわね!」
明日香が叫んだ。廊下に面したガラスがビリビリと震えるくらいに。
しかし本当に喧嘩など売られてはいないのだ。
確かに上級生特定の男子に呼び出された事は認める。
だとしても喧嘩を売られる、という言葉には語弊が生じるのだ。
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