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「大体恭介は僕をなんだと思ってるんだ!」
「俺の彼女」
「・・・僕、男だから!」
「んーじゃあ伴侶」
「・・・なんか古風」
「じゃあなんて表現すればいいんだ?」
ぐ・・・確かに難しい質問だ・・・
僕が女の子みたいな中性的な恰好しているのだから、彼女と思われるのが至極当たり前なのはわかるけど・・・
「うーん・・・」
「な? わからないだろ?」
「もうっ!! じゃあついてきて!」
「あ、おい! 俺の質問は!?」
「もーいいからっ!」
僕は試着室から出て移動する。
移動した先は―――
「・・・レディースショップ・・・」
「もぅ、彼女でいいから・・・服、選んでよ・・・//」
恭介の服の裾を掴んでお願いする。
「っ…」
恭介は驚いたような、変な顔で僕を見る。
「な、なに・・・//」
僕はなんだか気恥ずかしくなってそっぽを向いてしまう。
「い、いや・・・やっぱりゆうって天然的な可愛さだよな・・・//」
「て、天然で可愛いってなに、どういうことっ!」
「素で可愛いことが出来るなんて、びっくりだってこと。 じゃ、服選んでみるか…」
「・・・うん。」
「この店、結構いろんな服あるな。 中性っぽいのがゆう的には良いのか?」
恭介は服をかき分けて選ぶ。
「うー・・・ん。 寮で使う服と、私服・・・だから、うーん・・・」
「いっそこんな服にするか。 フリッフリの」
そう言って恭介がフリルの付いたキュートな服を取り出す。
「ま、間に合ってます・・・」
「持ってんのか!?」
「スカートにそういうのがあるの。 上はないけど・・・いらない。」
「冗談が真面目に返されるとは思わなかったな・・・」
恭介が今度着せて見せてよと言って他の服を探し出す。
あんまり女の子の服は着たくないんだけど・・・恭介がそういうなら、今度のデートの時、着ようかな・・・?
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