Episode.1 Introduction

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そして。 時間はあっと言う間に過ぎて、ユニゾンの閉店時間となっていた。 あれから、新たな客が来る事も無く、麻美はカウンターに入り浸りで、一樹は神村に悪いと思いながらも、店を出てエレベーター入口へと向かった。 「今日は色々ありがとうね」 送りに着いて来た麻美が一樹に礼を述べた。 「俺は何もしてないさ」 一樹はふっと笑みを浮かべ麻美へ答え、エレベーターの到着を待っている。 その間に麻美がふと一樹に尋ねた。 「今度さ、二人で飲みに行こうか?」 「いいよ。 でも休日前で良ければだけどね」 そう一樹が答えた時、エレベーターが到着した。 「うん・・・ てか、ありがとう。 また来てね」 「おうよ」 お決まりの挨拶を交わした後、エレベーターの扉が閉まり、一樹を階下へと運んで行った。 その扉を見つめる麻美の顔は、少しだけ嬉しそうな表情が浮かんでいるのであった。
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