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「何でもするか……、なら君に頼みがある!」
「あぁ! 何でもこい!」
「家(ウチ)のペットになってもらえないか!?」
「ペットだと!? ……え? なにこれ? 何ですかぁあ!?」
訳も分からず、ただ俺の叫び声だけが病室と俺の液状化した身体に響きわたった。
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説明しよう。現在の俺は、東馬のオッサンに連れられて、病室から謎の装置のある実験室っぽい場所に移動している。
室内には白い蛍光電球と診察用のベッド。
窓際には四角い網の囲いが着いていて、外の日差しが網目上に差し込む。
俺が扉の前に、オッサンが部屋の窓際にもたれ掛かって哀愁醸し出している。
あの後再度深呼吸した際に身体が餅のように膨れ上がり、現在の身体の形は、楕円形の巨大で半透明な丸餅のような形を保っている。
自身の身体が形を帯びたことで、幾つか気付いたことがある。
まず、伸縮性。
この形状の場合身体がどんな形にも変化可能である。
次に、弾力性。
どうやら、俺の身体はその硬度や材質も変えられるようだった。
次に、粘着性。
この状態なら、どんな物にでも貼り付いたり離れたりすることが可能である。
以下の点から導きだした、俺の身体に付いての東馬のオッサンの答えはこうだ。
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