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俺は一瞬、目の前のオッサンに対して、――これも全部アンタの教育上の問題では!? 等と突っ込みたかったが、他人の家に口出しできる程に、俺は器の大きい男ではないと言うことで。
それに、仮にも俺はこの診療所でお世話になる身だ。
下手な事は出来ないし、したくなかった。
そんな俺に構わず、彼女はそのにやけ顔を崩さずに話だした。
「改めて、お父さん、こちらの方が、昨日拾ったインブランツさんですね? 私も興味があります。下とか……裸体とか……🌑🌑🌑とか!!」
――そうか、やつは世に言う二次ヲタと言うやつか。
しかも、妄想癖までありやがる! 等と考えていると、不意に東馬のオッサンが俺に向かってこう告げた。
「取り合えず、君もウチの家族になったんだから、娘をヨロシク頼むよ。
名前を言ってなかったねぇ、名前は――。」
「日野・璃里亜夢(ひの・りりあむ)、女子、O型、趣味は、男子の裸体を妄想したり、男子の🌑🌑とか妄想したりあと……。」
――だからもうそれはいいんだよ!
俺が、リビングテレビ前のソファーを陣取る少女に対して叫びたい心の声である。
「もういいです、何となく予想はつくから。」
目の前でそう名乗った女子、日野・璃里亜夢は、名前こそ西洋かぶれだが、容姿は日本人らしい一重まぶた。
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