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夢を見た。私の視線の先に立つひとりの男性。私に向かって、微笑みかけている。
そばに行きたいのに、からだが動かない。
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そこで、目が覚めた。
夢だったんだ…。誰だったんだろう?
柔らかい日差しが、心地いい。風は、まだ冷たいけど、もうすぐ、春だ。
「おはよう、真緒ちゃん!」
扉を開けて入ってきたのは、由梨子さんだった。
「百合子さん…おはよう」
「体調は、どう?」
「今日は大丈夫だよ、落ち着いてる」
私は、ここの病院に入院してる患者のひとり。小さい時から、体調を崩しやすく、度々、ここに入院している。
百合子さんは、私の担当看護師さん。
小さい時から、私を担当していてくれて、私のお姉さん的存在でもある。
「窓、閉めてね?」
百合子さんが手際よく、血圧を測りながら呟く。
「大丈夫。少しだけ、空気の入れ替えしたいの」
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