第1章

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いつもと、変わらない朝。 百合子さんがいて、いつもと同じ部屋、時間が過ぎてゆく。 それは、ずっと昔からのはずなのに… なにか、物足りなさを感じてしまう。 「...おちゃん、真緒ちゃん、聞いてる?今日は、吉村先生の回診だからね」 「あ、うん」 やっぱり、どこか具合悪いんじゃ…と、心配そうにこちらを見つめる百合子さん。 「大丈夫、ごめんね、百合子さん」 昔は、こうしてることも別に平気だった。これが、私なんだと。 いつからだろう? ごく普通の、どこにでもいる女の子になれたら…と思うなんて。 学校に行って、友達をたくさん作って、みんなと同じように過ごして 好きな人が出来てデートして、アルバイトもして… 今まで、ホントは、心のどこかで思ってたのかもしれない。気づかないフリをしていただけで… もう、やめよう、こんなこと考えるの。 私には、出来ないんだから。
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