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八重子が封筒を開けると一枚の白い紙が入っており、紙にはこう書かれていた。
Forget me not!
「どういう意味よ!?」
八重子が尋ねると、福沢は笑いもせずにこう言った。
「自分で考えな」
八重子は一方的な福沢の態度に頭にきて色々問い詰めたが、福沢は全く相手にせず、窓の外を眺めていた。
…何よ。
仲直りを喜んでくれない気は何となくしてたけど、
無視されるとは思わなかったわ。
こいつ、何考えてるの?
でもこれだけは分かる。
私にだけ渡したこの手紙は、きっと彼の秘密。
そしてその秘密は、きっと私が解くべきこと。
他の人は語ることも触れることも許されない。
―これは私と彼だけが知る秘密の手紙。
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