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恵美は挙手した。
真っすぐに伸ばした手の先はぷるぷる震え、恵美の緊張が伝わってくる。
恵美は立ち上がると、こう言った。
「ストーリーに関しては、大隈八重子さんを推薦したいです!」
皆が「え゛ーっ!!」とざわめく中、恵美は熱弁を奮う。
「ストーリー書けるということは、こないだの一件で証明されています。
しかも大隈さんが書けるのは、現実味のある話じゃなくて、夢みたいな素敵な話。
喫茶のテーマに合ってると思うんです!」
前の方に座っている男子が異議を唱える。
「でもよぉ、ララ姫がまた登場したら、喫茶の雰囲気台なしだし…」
八重子は口をパクパクさせていた。
…何よ!
私、部活入ってるのよ!
何故、主要戦力として使おうとしてるの!?
ララ姫の話なんて、こっちから願い下げよ!
自分達でストーリー考えれば良いじゃない!?
私は部活があるから、クラスの出し物なんて関係ないんだし…
八重子が悶々としていると、福沢がスッと立ち上がり、発言する。
「じゃあさ、監督をつければ良いんじゃない?
何か変な事書いたら怒る役として」
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