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一月の始業式、冬休みが明けた教室は冬休み前のように賑わっていた。
「久しぶりぃ」
「元気だったぁ?」
という会話のやり取りばかり。そんな中ワタルは
「なんかさぁ、三年間って早く感じない?」
と、トモキに問い掛けた。トモキは
「言われてみればそうだな。あと二ヵ月もすれば卒業だしな。早かったよな。」
―キーンコーンカーンコーン―
始業のチャイムが鳴った。まるで操られているかのように全員が一斉に席に着いた。間もなく先生が教室に入りホームルームが始まった。
担任の猪名川がこう切り出した。
「みんな、おはよう。あと二ヵ月でお前らは卒業だ!しかしなぁ、三学期はあっという間に過ぎ去るからな。後悔しないように残り少ない高校生活を送るように!はい。以上」
―起立!、注目、礼―
号令係が号令をかけると担任は職員室に戻った。するとまるで解放されたかのように、教室内にはざわめきが戻った。
ワタルはトモキに
「なあ、卒業したらさトモキはどうするん?」
と、問い掛けた。その質問に対してトモキは
「とりあえず思いっきり遊ぶ。」
と、答えた。
「やっぱ考えることは一緒だな。」
ワタルはトモキにこう言った。
「あっ、1限目の授業が始まるぞ。」
トモキはワタルにこう言った。ワタルはケータイを開き時間を確認すると、
「やっべぇー、あの鬼センコーが来る!」。
トモキはワタルに
「早く席に戻れよ。」
そう言うと間もなく
―キーンコーンカーンコーン―
1限目の授業が始まった。
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