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そのとき私は10歳だった。小学4年生のときだ。
北海道のある都市の平凡な家庭に産まれた。裕福でも無ければ貧しくもなく、どこにでもある家の子供であった。
勉強は余りせずに友達と遊んでばかりいた。町の中で行ったことの無い場所は無く、狭い路地裏や線路脇の細い道、学校の裏山や立ち入り禁止の工場の資材置き場などありとあらゆるところで遊んだ。
見つかって怒らたり、門限を破って親に怒られることもしばしば。それでも懲りずに同じ事を繰り返す。自分の興味や好奇心が絶対であった。
そんな子供の多くがそうであるように、私は学校があまり好きでは無かった。友達に会いに行く為に通っていたようなものだ。
授業で大人しくしていることは無く、常に先生に注意された。勉強なんてするはずも無く、成績は常に散々なものだった。そんなこと気にもならず、毎日放課後の予定を考えて授業をやり過ごしていた。
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