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千尋に簀巻きされ、木に吊るされた。凛としたイメージとだいぶ違う、鬼神の如く舌舐めずりをしながら獲物を得た快感で小躍りをしている。
ああ…ダメだ…弁解の余地は無いだろう。頼み綱の千早ちゃんは、催眠術をかけられて寝てるし…。
さ、催眠術だとっ!?馬鹿なアリエンティ!!時代が間違えている。魔法か魔術なのか?
そのしたり顏をヤメテ~、怖いから~。
「ふふふ…どう科学兵器にしてあげようかしら。」
「おい、鬼女…【どう料理してあげようかしら?】だろ。」
「…………ふふふ…どう次元の狭間に…」
「次元の狭間!?そんな言葉、どっから持ってきた馬鹿野郎!」
ああ…俺、次元の狭間にダイブするのか?ピズドラあるといいのだけど。ついでに、テレ釜放送局も…。
そんな地獄絵図状態に突如光が、爽やかな笑顔が眩しい。髪は蜘蛛の糸みたいにサラサラしてある、千晶お嬢様のご登場だ。
「何をしているの!!千晶!」
「ね、姉様済みません。実は変質者が千春に如何わしい事を…」
「無礼千万!!貴方は櫻井家に泥を塗るつもり?剣王が私達の為、御訪問して頂いたしだいです。」
「けけけ…けけけけけ、健康王!!!!!??」
文字を間違えるくらい動揺する千尋、 変質者扱いをした人物は、世界に少数しかいない幻の王族。その王族に斬りかかる行為に簀巻きとは…確かに無礼千万で昔なら極刑されていたと、後から千晶に聞いた。
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