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なんとかしてこの場を沈めようとしていたら、静さんがにやにやしながら、
「はいはい。修羅場はあとにして、注文しちゃおうか」
「くそ。他人事だと思って楽しんでやがるな」
「他人事だもん」
…………四十代でだもんが似合う女性も珍しいよな。
「あの、それではしおラーメンを一つ」
「俺も詩織さんと同じので」
よし。このまま誤魔化せ―――
「さて、仁さん。覗きについて、詳しく聞かせてもらいますよ」
「あ、あはは…………」
―――駄目でした。
「詩織、詩織。いいこと教えてあげる」
十六夜は静さんと同じように、にやにやと笑いながら、
「仁ってうなじフェチ―――」
「どわああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
い、十六夜にこれ以上喋らせてたら、俺の株が急降下しちまうっての…………ッ!!
「うなじ?」
「きっ、気にしないでいいからな!? 十六夜の戯れ言だから! ホント無視しちゃっていいから!!」
「お風呂上がりの私のうなじに視線が集中―――」
「それ以上は勘弁してください!!」
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