第二章 たった一人の軍隊

1/57
前へ
/103ページ
次へ

第二章 たった一人の軍隊

一つの命の終焉を語ってみたが、どうだったかな? ん? これで終わりかって? まあ、霧島仁は文字通り『粉砕』されたしね。これ以上『彼』を語ることはできないだろうな。 『普通』ならね。 幸か不幸か、霧島仁は『異常』に巻き込まれているからな。 …………さきに言っておくが、始まりの『異常』は三メートルを超える化け物に出会ったこと『ではない』。 もっと早い段階で、もっと違う場所で、もっと異なる原因があったのだ。 『彼』がそのことを知っていたとは思えないし、『彼女』はこういった事態を避けたかったはずだがね。 とはいえ。 『死』という単純な結果は『異常』の始まりとなったようだ。 そう。 『日常』と『異常』が交差する混沌が花開いていくのだよ。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加