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第二章 たった一人の軍隊
一つの命の終焉を語ってみたが、どうだったかな?
ん? これで終わりかって?
まあ、霧島仁は文字通り『粉砕』されたしね。これ以上『彼』を語ることはできないだろうな。
『普通』ならね。
幸か不幸か、霧島仁は『異常』に巻き込まれているからな。
…………さきに言っておくが、始まりの『異常』は三メートルを超える化け物に出会ったこと『ではない』。
もっと早い段階で、もっと違う場所で、もっと異なる原因があったのだ。
『彼』がそのことを知っていたとは思えないし、『彼女』はこういった事態を避けたかったはずだがね。
とはいえ。
『死』という単純な結果は『異常』の始まりとなったようだ。
そう。
『日常』と『異常』が交差する混沌が花開いていくのだよ。
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