新しい春...そして出逢い

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「久しぶりーって... 一週間前に会ったでしょうが? 久しぶりって言うのは、二週間以上会ってなかった時に使うのよ! 覚えておきなさい!」 と、ハルカ辞典に載っている一般人には到底理解し難い発言が飛び出す。 真夏は真夏で... 「でも、でも!! 一週間前に1時間あっただけだもん! そんな、少ない時間を会ったにカウント出来ないよ!!」 と、猛反論している。 二人の間にいる俺は、サクラとメロン二つの混ざり合った香りに頭をやられてしまいそうだ.. しかも、俺の考えが正しければ、またハルカがハルカ辞典に載っている言葉で真夏を攻撃する事が目に見えていた。 だから、二人の肩を叩き時計の方に目を向けさせる 。 廊下からは、カタカタとスリッパで歩く音が聞こえる。 「ここは引き分けにしておいて、そろそろ席に座った方が賢明だと思うぞ」 そう二人に囁き、俺は自分の席へそそくさと撤退する。 続いて二人もしょうがない、といった様子で自分達の席に座った。
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