新しい春...そして出逢い

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ふと、その少女がこちらを振り返り目があってしまう... さっきまで意識していただけあって、なかなかに気恥ずかしい。 「何か御用ですか?」 その少女の紅瞳が俺にそう尋ねている。 俺は目を逸らす事によって他意はないことを伝える。 すると、少女はスタスタと俺の横を通り過ぎて行ってしまった...。 その時、ふと目についたのが『黒狐 紅栗』と書かれた名札だった。 ハルカと同じ苗字... (黒狐なんて珍しい苗字そうそういないと思うんだが...) 「考えていてもしょうがない」 と自分に言い聞かせ、いつも和佳子さんが使っている醤油を持ってハルカの元へ帰った。
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