第3話ー初任務ー

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ー…昼休み 「臨床実習ぅ?」 身体強化をなんとか使えるようになった俺は、光輝と食堂でカレーを食していた。 「そ!俺達、魔術学生はさ、土・日・祝日、学校が休みの日は任務を受けられるんだよ!」 へー。でも俺なんかがいたら、足手まといになんじゃね? 「報酬もそこそこの任務だってあるし、何より一人前の魔術師を目指すなら、経験積むのが1番だろ?」 太陽のような笑顔を俺に向ける光輝はどうしても俺に来て欲しいようだ。 でも、俺だって少しでも強くなりたいってのが本音だ。だったらこれに行かない手はないだろう。 「うし!んじゃ行こうぜ。でも軽目の任務な、いきなりヤバイ任務とかだったら俺は多分パニクって使い物にならねーから。」 「おうよ!任せとけ!」 親指を立ててニカリと笑う光輝はシャオに伝えてくるとか何とかで、足早に食堂を出て行った。 俺も食器を片付けて教室に向かおうと思って立ち止まった。否、固まった。 俺の視界には見事な金髪を靡かせて笑うリサ、と、絵に描いたようなイケメンが談笑している所だった。 …あいつもあんな風に笑うんだな、全身の毛が逆立ったじゃねーかバカ野郎。 リサは話し終えると、すぐさま視線を俺にフェードイン。ツカツカと歩み寄って来た。 ……大股過ぎだろ。
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