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如何でしょうか?
この書き出しを初めて読まれた方は、さぞ、面食らっただろうと思います。
こうした感じの文章が淡々と綴られて行くのです。
そもそも〈受像者〉って何だろう?
夢を見た私の事です。
小禽たちって何の事?
小鳥です。
この冒頭の部分は、とても重要で、この後に続く内容を端的に説明しています。
すなわち、脈絡もなく、思い出した事柄を書いて行きますよと、さりげなく説明しているのです。
これが解れば混乱しないのです。
時系列で内容が繋がっていると思い込むから訳が解らない。飛び飛びに記憶の断片を語っているのだなと解れば、こっちのもんです。
しかし、それが解るのは実は一読した後なのです。
では、タイトルの意味について。
これは、記者会見の質疑応答に明らかです。
――「abさんご」という タイトルにはどういう意味がありますか?
いろんな連想をして頂きたいので、書いた側であまり説明はしたくはないんですけれども、少なくとも表面的な意味では「abさん ご」は「aかbか」という 選択肢の意味の「ab」です。それは私の作品を読んで頂くと、最初と最後のところでそれが選択肢を意味するということはわかるようになっています。「aなのかbなのか」枝分かれという意味で、「さんご」 の、生きているさんごではなくて骨格の、波に洗われうちあげられたさんごは枝分かれしているので、そのイメージを結びつけていま す。そして「abc」のC は(さんごと同じ)S音で、英語でもcoralのCなので、それでつけました。それが表面的なタイト ルのつけ方です。それ以外にまあ、できることなら、 いろいろと読む側がご自由に連想を広げて頂きたいと思います。
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