はじまり

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「おっはーっ」 バタン 7時半過ぎの教室には、 いつも通り、クラスメートの聖 翔一(ヒジリ ショウイチ)がいた。 「はよ。…相変わらず朝からうるせーな。」 「なによっ。元気で何よりでしょっ。」 「朝から猿みてーな声聞いて、気分がいいわけねーだろ。」 「さっ、猿ですって………?」 「あーうるせ、廊下出よっ」 あ。 「待ちなさいよっ。 私だってロッカーに用事あるんだからっ。」 「知らねーよ。」 「知りなさいよっ。」 がちゃっ ロッカーを開ける。 ……と 「っ!?」 突然、目を開けていられないほどの光が放たれた。 「花菱(ハナビシ)!!大丈夫か!」 聖が走り寄ってくるのを感じた。 見えないから雰囲気で。 「なんだ…優しーんじゃん…。」 ふらついた私は、 おそらく聖と思われる誰かに抱き止められた。 そこで、私の記憶は終わっている。
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