神様の人選

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夜。谷代の神社が火の光で明るくなり、騒がしくなった頃だ。 桃は浴衣を着て柚綺と屋台をまわっていた。 桃は林檎飴をくわえている。 「ん~、次何処行こうか?」 柚綺は飴に苦戦している桃に聞く。 「そだな~」 桃が食べ物の屋台を考えている時。 ―――――パンッ 近くの屋台から乾いた音が聞こえた。 しかも人だかりが多い。 「―んだ?」 桃は柚綺を連れて人混みをかきわける。 そして見つけた人物は。 「・・・れ?あんたか」 屋台の射的を百発百中で当てて景品を山盛りにとっている男子。 桃の幼馴染みの久世大和であった。 「!――よぉ桃、小安。奇遇じゃん♪」 大和は調子が良いのかご機嫌だ。 対して屋台のおじさんはハンベソ。 「大したもんだ、流石だね。何か頂戴よ~。てか取って大和」 桃は景品をあさりながらいった。 「良いけど金払えよ。何れよ?」 桃は大和に促される。 桃は景品を簡単に見渡した。 その中で綺麗な白いマガダマを見つけた。 「・・・・あれか?」 大和は桃の視線の先に気付いて、そのマガダマを指して聞く。 桃は大和を見た。 そしてマガダマを見て頷く。 「待ってな・・・」 大和はすっと構える、そして。
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