神様の人選

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――パンッ 一発で十分だった。 大和はマガダマをいとも簡単に射ち落とした。 「ほれ―」 大和はポーンとそれを桃に投げ渡す。 桃は両手でキャッチした。 「さて、もう十分取ったし、出るか」 大和がそう言うと屋台のおじさんは嬉しそうな顔をした。 「よし。桃、金払えよ。ついでに焼きそば奢って」 「―――――マジっすか」 大和は「ついてるなぁ」と思いながら屋台を出た。 「・・・それどうするの?」 景品の山を見て柚綺は聞いた。 「あぁこれ?菅琉と尭哉にやるんだ」 大和は笑って言う。 しかし柚綺は首を傾げる。 「スガル?タカチカ?」 「菅琉と尭哉は大和より8下の弟だよ。双子」 お金を払って出て来た桃が柚綺の疑問に答えた。 「このブラコン!」 桃は溜め息をつく。 「クハハハハハ♪」 そんな桃に大和はグリグリッとこめかみを押す。 桃は「ギャアア!止めれアホウ!」と言い大和から逃れようとする。 柚綺は乾いた声で笑って言う。 「楽しそうだねバカップル?」 「「誰と誰がカップル~!!」」 柚綺は笑って「違った?」ととぼけた。 「柚綺の奴、生意気な・・・」 桃は大和に焼きそばを奢ってから思った。
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