1.ほっといてください

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 一瞬目が合い反応に困る美園だが、相手がすぐに自分の胸元に視線を移して表情を変えたのでいつものことかと思う。  胸元といっっても別段やましい意味ではなく相手は美園自身ではない。相手が見て表情を変化させたのは、美園が首から下げているものが原因だった。  自信はなかったけどここもやっぱりそういうもんなのかと、心の中で美園は落胆した。  とぼとぼと歩き、正面玄関に張り出せれているクラス表の近くまで行く。  この学校のクラスの振り分け方は単純でシビアだ。  いわゆる能力順。  それは体力や知力といろいろな基準があるが、もっとも重要なのは魔法のランク。
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