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「よし…、必要なものは買ったね」
買い物袋の中身を確認して家路に着く
まあ、家路と言っても路地裏に入って空間魔法で一瞬なんだけどね。
「さて―――
一瞬で景色が変わる
これが自身の足でできたら気持ちもいいだろう
風も感じれるだろうし、目まぐるしく変わる景色も楽しめるだろう
――――着いた」
カランカラン
「ただいま」
誰もいない店内に声が響…
「よぉ、遅かったな」
「っ!?」
臨戦態勢をとる
黒装束に身を包んだ何者かがカウンターに座っていた
「やあ、いらっしゃい
お持て成しができなくてすまなかったね…
ところで、君は誰だい?」
「はっ、誰とはひでぇなぁ…」
ケタケタと笑う黒装束
「一緒に戦った仲だろぉ?
幻空師さん」
黒装束は、そう嫌みっぽく言うと
スッとフードをとった
「ああ、君は…柊雨君か…」
「ひっでぇな、一年も会わなかったら忘れちまうのかよ」
「まあそう機嫌を悪くしないでくれ」
カウンターに入り、コーヒーを煎る
「…いきなり消えてさ
どうしたんだよニコラス」
「…マスターと呼んでくれ」
「おうわかったぜ、マスター
で、どうしたんだよ」
「そうだね…自由が…欲しかったのかな…」
「そうか…自由…なぁ
俺もそうなのかもしれねぇな…」
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