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「…はい、唐揚げお汁粉だよ」
あげたての唐揚げにお汁粉をかける…
「お!待ってたぜ!」
うっ、そんなに美味しそうに食べないでくれないかい…
自分の味覚がおかしくなったんじゃないかと疑いたくなる…
「どうした?
マスターも食べるか?」
「いいや、私は別々で食べるよ」
「みんな断るんだよなぁ
こんなに美味いのに…」
それは、みんなが正しいよ…
「しかし…これが…」
手鏡を手に取る
知らない訳ではない
たくさんの世界を見てきたんだ
この手鏡の名前は…
「禍祓いの鏡…か」
「まがばらい…?」
「この鏡は、呪術を祓いのける力を持ってるんだ」
「ふーん…呪術な…
だけどよ」
「そんな呪術聞いたこともない…だろう?」
「おう、あんなひでぇ呪術は聞いたことがない」
「本当…私も初めてだよ…」
本当に…ね
いったいこの世界はなんなんだい
禍祓いの鏡が現れたって事は第一条件はクリアって事なんだけど…
「楽しみだ…」
「ん?何がだ?」
「おや、漏れていたかい?
気にしないでくれ」
「何で隠すんだ?
教えろよ」
「明日、新しい茶葉が入荷されるんだ
それが楽しみでね」
「本当に関係ないなっ」
一通り笑うと柊雨はスッと立ち上がる
「ん?帰るのかい?」
「ああ、また来る
会計は…」
「いいよ、今回のはサービスだよ」
「ん、悪いな」
後ろ手に手を振り
出口に向かう
「ありがとうございました
いってらっしゃい」
「おう、またな」
カランカラン
バタンッ
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