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―――突き出したはずだった。
「ありがとう、この『 』は私がもらうよ…」
「さよならだ…ニコラス…」
…私が突き出されていた。
無情にも、店の扉は閉まる。
そして、私の世界は光に包まれた。
「いやぁ騙された…顔が見えないから誰だかわからなかったよ…」
光の中を落ちていく…
いや、上がってるのかな?
まあ、わからない。
「実は、演技派だったんだね…」
光の空間に、私の独り言が吸い込まれていく。
「ああ…君は…
…いや、私は…」
いったい何から逃げていたんだい?
「もう、わからない…」
そして、私の意識は…
光に呑まれていった。
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